日経の社説が育休男子を語る時代
一部で話題になった2月14日の日経社説、見ましたか?
ダイジェストで言うとこんな感じです。
- 政府は男性の育休取得率の目標を「2025年に30%」と設定
- ユニセフによれば、日本の男性の育休制度は世界一
- 実際には、育児の負担が女性に偏っている
- カギを握るのは職場の改革(長時間労働)
- 育休を複数回取れるようにしてはどうか
- 「取るだけ育休」は本末転倒
- 育休だけでなく男性が継続的に育児に関わる必要
日経電子版の会員限定ですが、以下のリンクから読むことができます。

自分で購読しておいてなんですが、日経新聞と言えば経済界の代弁者です。経団連のために文句を言わず働け働け、自由主義の権化というイメージでした。それがこんな内容の社説を書くとは…
言うまでもなく、社説は普通の記事とは全く違い、その新聞が何を考えているかを示す背骨です。それが社員を休ませることを勧めるなんて、時代も変わったものです。
育休取得の「目標」とは?
しかしよく見ると、色々な疑問が湧いてきます。
そもそも、育休取得率の「目標」とは何なんでしょうか?
育休を取った人の人数ってどう計るの?
パーセント表示をしているけど、母数は何?
休んだ日数は関係ないの?
などなど、余りにも目標が大雑把すぎです。
そして、「政府目標」を立てることにはデメリットもあります。目標を達成するために中身がないがしろにされたり、データのごまかしが起きることは想像に難く有りません。
ただ、政府目標ができることで、予算が付いて事業が動き出すという大きな利点があります。
この「目標」を厄介なものとして捉えず、上手く活用して育休男子を増やす方向にドライブするために、政治家や官僚の皆さんは知恵を絞ってほしいものです。そして、われわれ育休(を目指す)男子は、勇気を持って制度を活用して行きたいものです。
大賛成! 育休を複数回取れるようにしたい。
今の制度では、一人の子供について取れる育休は原則一回。これについて日経社説は
制度そのものの見直しも検討したい。取得は原則1回のみだが、もっと柔軟に複数回取れるようにしてはどうか。
と書いています。これは当を得た意見。奥さんの体調や事情に応じて夫の育休参加をフレキシブルに調整できればどれだけ良いでしょう。
経営者が応える番だ
いろいろ文句も言いましたが、経済界に影響力を持つ日経新聞が育休男子を後押ししてくれることは心強い限りです。日経に記事が載ることのメリットとして、経営者に育休拡充を提案するときのエクスキューズに使えることがあります。
日経さんには、ぜひ継続的に男性の育休についての記事を掲載していただきたいものです。
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